TOKYO PRO Market上場をお勧めする企業とは
TOKYO PRO Marketは、マザーズ、JASDAQや東証1部などの市場とは異なる特徴があります。
その特徴を考慮するとつぎのような企業は、TOKYO PRO Marketへの上場をお勧めします。
マザーズ・JASDAQなど上位市場を目指す企業
上場を目指す社長から「上場するならマザーズだ」という言葉をよくききます。
TOKYO PRO Marketへの上場かマザーズへの上場かこの2択であると思われているケースが多いです。
しかし、これは大きな勘違いです。
実はマザーズの上場を考えている企業こそ、TOKYO PRO Marketへの上場には意味があります。
ご存じのとおり、マザーズの上場基準はとても厳しくなっていますし、同市場への上場を目指すライバルも多数います。当初、3年後の上場を予定して準備を始めたものの5年経っても上場ができていないという企業は多数存在します。
上場準備を始めたものの実際に上場できるのは1%程度であるということも言われています。
一方、TOKYO PRO Marketでは、売上の規模や株主数、開示の体制など一律の形式的な基準はありませんのでその企業にあった体制がしっかりと作れれば上場することができます。
つまり、非常に高いハードルのマザーズ一発合格を目指すよりも、まずは、TOKYO PRO Marketで東証上場企業の仲間入りをして、継続してマザーズへの上場準備を行い、マザーズ上場をするとい方が、遠回りではないということです。
実例としては、株式会社歯愛メディカルという会社が2017年12月18日TOKYO PRO Marketから、JASDAQに上場をしています。
また、株式会社 global bridge HOLDINGSが2019年12月23日TOKYO PRO Marketからマザーズに上場をしています。
信用度や知名度の向上により事業の拡大を目指したい企業
TOKYO PRO Marketに上場すると、東証1部やマザーズ上場の企業とどうように、東証上場企業としてのメリットは同じように享受することができます。
例えば
①4桁の銘柄コードが付与されます。
②名刺、自社のホームページ、広告など様々な媒体において、東証上場マークを使用できます。
③帝国データバンク等の信用調査機関のデータでは、上場企業区分になります。
④TDnet(適時開示情報閲覧サービス)を使用して他の上場企業と同様に情報開示を行います。
これらにより、取引先の拡大、資金調達、人材採用など様々な面において上場企業としてのメリットが享受できるようになります。
着実に成長していきたい企業
マザーズは、東証1部などへのステップアップを目標とした高い成長可能性を有する企業向けの市場です。そのため、そもそも上場が難しい業種も存在しています。
また、外部の一般株主から短期的な利益を追及されることを嫌い、外部の一般株主を一切入れずに、創業者やその他の少ない株主のまま着実な経営をしていきたい。
このように考える企業もいます。
そのような企業が上場をするには、TOKYO PRO Marketしか選択肢はありません。
事業承継をしたい企業
事業承継における、大きな障害として次の3つが挙げられます。
①後継者がいない
②銀行借入に対して個人保証がある
③株価(相続税評価)が高く株式の承継ができない。
この3つは、TOKYO PRO Marketに上場することでクリアできる可能性があります。
会社の内部に後継者として適任者がいない場合、上場会社であれば外部から優秀な人材を招聘できる可能性が高くなります。
また、個人保証については、TOKYO PRO Market上場時に解消されます。
株価については、TOKYO PRO Market上場後は、上場株式として市場における株価を評価額として使用できるようになります。
これにより、過大は評価額ではなく客観的な水準での株式の承継を行うことができます。
※ただし、TOKYO PRO Marketは流動性が低いため、税務上の取扱はまだ確立していません。